MEO代行費5万円をClaudeで自前化、3業種プロンプト実物と月3万円分解
MEO代行の料金相場は、月1.5万円から5万円のレンジに分布しています(トリニアス月2.2万円、JADプランニング月2.5万円、Wakwak月1.5万円+成果報酬など、2026年時点の公開料金)。中央値は月3万円あたり。私の知人の飲食店オーナーは、これを月5万円払っていました。過剰です。
私は同オーナーのGBP運用を、Claude Pro(月20ドル、約3,000円)+ MEOツール直契約(月1,500円)の合計月4,500円に置き換えました。90日回した結果、順位・写真閲覧数・通話アクションはむしろ改善しました。差額は月4.5万円、年間54万円。飲食店の家賃1か月分に相当します。
この記事では、その置き換えを再現するための 3業種(飲食・美容・治療院)ぶんのClaudeプロンプト実物と、月3万円代行費の完全分解モデルをそのまま渡します。抽象化なし。コピペで動くものだけ。
「MEO代行 料金 相場」を分解する — 月3万円の中身はほぼ人件費
まず相場感の棚卸しから。代行業者3社の2026年時点の月額料金は次の通りです。
| 業者 | 月額 | 課金体系 |
|---|---|---|
| トリニアス | 2.2万円〜 | 月額固定 |
| JADプランニング | 2.5万円〜 | 月額固定+初期費用 |
| Wakwak | 1.5万円〜 | 月額+成果報酬(上位表示ボーナス) |
出典: 各社公式サイト2026年7月時点の公開情報。中央値は月3万円前後で、私の知人ケース(月5万円)は上位オプション込みの水準です。
この月3万円の中身は何か。代行業者の月次作業をフルリスト化するとこうなります。
| # | 作業 | 月頻度 | 1回時間 | 月合計時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 順位計測(ツール自動) | 毎日 | 0分 | 0分 |
| 2 | 順位データ確認・レポート化 | 月1回 | 20分 | 20分 |
| 3 | GBP投稿の作成 | 月4-8回 | 10-15分 | 40-120分 |
| 4 | 投稿の予約配信設定 | 月4-8回 | 3-5分 | 12-40分 |
| 5 | 写真の追加(店主撮影分) | 月10-20回 | 2分 | 20-40分 |
| 6 | 口コミ返信ドラフト | 月10-30件 | 3-5分 | 30-150分 |
| 7 | 口コミ返信の投稿 | 月10-30件 | 1-2分 | 10-60分 |
| 8 | Q&A の確認・回答 | 月1-3回 | 5-10分 | 5-30分 |
| 9 | 競合店3-5店の動向チェック | 月1回 | 20-30分 | 20-30分 |
| 10 | NAP定期点検 | 月1回 | 10分 | 10分 |
| 11 | 月次レポート作成 | 月1回 | 30-60分 | 30-60分 |
| 12 | 月次MTG・電話説明 | 月1回 | 30-60分 | 30-60分 |
| 13 | 緊急対応 | 随時 | - | 平均30分 |
合計 月3-5時間。業者担当者の時給を5,000円(賞与・福利厚生・諸経費込み)と仮定すると、人件費は月1.5万-2.5万円。これにツール卸価格3,000円と業者利益3,000-1.2万円を乗せて、月3万円に着地します。

つまり月3万円の約9割が「業者スタッフの人件費+利益」で、ツール実費は3,000円しかありません。この人件費部分こそ、Claudeで置換できる領域です。
Prompt 0 — Claude運用の土台となる店舗情報
業種別プロンプトに入る前に、私が知人店舗で使っているPrompt 0(会話冒頭に貼る店舗情報テンプレ)を先に見せます。これを毎回貼っておくと、後続の口コミ返信・投稿作成プロンプトが極端に短くなります。
これから私の店舗のMEO運用を一緒に進めます。以下が店舗情報です。
【店舗基本情報】
- 店舗名: ○○ラーメン
- 業態: ラーメン店
- 所在地: 東京都新宿区○○3-4-5
- 営業時間: 11:00-22:00(月-土)、定休日 日曜
- 客単価: 1,200円
- 強み: 自家製麺、季節限定メニュー、女性一人客に優しい
【ターゲット顧客】
- 30-40代のオフィスワーカー
- ランチタイムは近隣勤務、夜は仕事帰り
【MEO運用方針】
- 評価4.5以上を維持
- 口コミ返信は全件、店主の温かみのあるトーンで
- 投稿は週1回(新メニュー・季節情報)
- ステマ規制を遵守(評価条件付きインセンティブ絶対禁止)
これから順次、口コミ返信、投稿文作成、競合分析などを依頼します。
都度この店舗情報を踏まえて回答してください。
Claude(またはChatGPT)の新規会話にこれを貼り、以降は「先月の口コミに返信して」だけで文脈が通ります。業者が「担当営業に電話で説明する」代わりに、店舗情報をテキスト1枚で永続化する仕組みです。
業種別Claudeプロンプト実物3本 — コピペで動く生データ
飲食店 — 混雑指摘への返信
飲食店口コミで最頻出の類型が「味は美味しかったが待たされた」です。真摯に謝りつつ、次回来店の逃げ道を提示するのがコツ。
ラーメン店の口コミに返信文を書いてください。
【口コミ】
評価: 4
本文: 味は美味しかったのですが、ピークタイムで20分待ちました。回転を早くしてほしいです。
【返信要件】
- 100-150字
- 待ち時間への謝意と、混雑時間帯(12:00-13:00)の事前案内
- 11:00-11:45なら待たずに案内可能なことを伝える
- 改善姿勢を見せつつ、再来店を促す
- 「回転を早く」への直接回答は避け、「席数の関係で」と誠実に説明
Claude Sonnet 4.6の出力例:
ご来店ありがとうございます。混雑時間帯にお待たせしてしまい申し訳ございませんでした。ランチは12時-13時が特に集中するため、11時-11時45分でしたら比較的スムーズにご案内できます。席数の関係で回転数には限りがありますが、待ち時間短縮の運用改善を継続中です。次回もぜひお立ち寄りください。(139字)
微修正して投稿するまで3分。業者に頼めば24時間、AIなら3分。
美容院 — 縮毛矯正の高評価×スタイリスト指名
美容院の高評価口コミには、担当スタイリスト名の再露出+メンテナンス周期の自然な案内を仕込むと、次回予約率が上がります。
美容院の口コミに返信文を書いてください。
【口コミ】
評価: 5
本文: 長年悩んでいた強いクセが、自然なストレートになりました!仕上がりも柔らかく、お友達にも褒められます。担当の田中さんは丁寧にカウンセリングしてくださり、安心してお任せできました。
【返信要件】
- 100-150字
- 担当スタイリスト名(田中)を返信に含める
- 縮毛矯正の技術への自信を控えめに表現
- 次回のメンテナンス時期(3-4か月後)を自然に案内
- 親しみやすく、品のあるトーン
- 「絶対」「保証」など断定表現は避ける
出力例:
この度はご来店誠にありがとうございます。長年のお悩みが解消され、お友達にも褒められたとのこと、田中も大変喜んでおりました。縮毛矯正は3-4か月ほどで根元が伸びてまいりますので、その頃合いでメンテナンスをご検討いただければと思います。またお目にかかれる日を楽しみにしております。(141字)
「田中も大変喜んでおりました」で担当スタイリストを人格化する。これがE-E-A-T「経験」の直接的なシグナルになります。
治療院 — 効果なしの低評価×薬機法配慮
医療類似行為(柔道整復、あん摩、鍼灸)の返信は、薬機法・医療広告ガイドラインが最大の落とし穴です。「治る」「効果保証」を1語入れるだけでNG。Claudeへの指示にNG語彙を明示するのが安全弁です。
整骨院の口コミに返信文を書いてください。
【口コミ】
評価: 2
本文: 2回通いましたが、痛みが変わりません。お金の無駄でした。
【返信要件】
- 100-150字
- 真摯なお詫び(改善されなかったことへの)
- 症状改善のスピードには個人差があり、初期2-3回では効果実感が出にくいケースがあることを丁寧に説明
- 「治る」「効果保証」「100%改善」「必ず改善」など効果効能の断定表現は絶対に使わない
- 再来院を強要せず、別の医療機関への相談も視野に入れる旨を含める
- 院としての姿勢の誠実さを伝える
出力例:
ご来院いただきましたのに、ご期待に添えず申し訳ございませんでした。症状の変化には個人差があり、初期2-3回では体感が出にくい場合もございますが、それでもお役に立てなかった責任は当院にございます。他の医療機関にご相談いただくことも選択肢のひとつです。今後の運営改善に活かしてまいります。(140字)
「治る」「効果保証」がゼロなことを最終確認して投稿。院長が読んで違和感なければそのまま。
AI Search時代の「MEO」— LLMO Framework との接続
2026年の店舗集客はGoogle検索だけでは完結しません。ChatGPTのAI Search、Perplexity、Google AI Modeが「新宿でWi-Fiが使える一人ラーメン」のような複合クエリに直接答えるようになりました。この文脈で参照されるのがLLMO(Large Language Model Optimization)、AI引用最適化の概念です。
LLMO Frameworkによれば、AI Searchが引用するのは主に3種類のデータ源です。1) 構造化された一次情報(GBP属性・投稿・Q&A)、2) 独立系レビュー(食べログ・Google口コミ本文)、3) 店舗自身のWebサイト(schema.org LocalBusiness JSON-LD)。このうち店舗オーナーが直接コントロールできるのは1と3で、GBPが最も低コストで手が入る領域です。
つまりMEO(地図検索順位対策)とLLMO(AI引用対策)は、GBPの充実で同時に強化できます。詳しい概念整理はLLMOはローカルビジネスにも効くのか、GBPが答えで llms.txt は違うにまとめています。
月次運用フロー — Week 1-4に何を仕込むか
Prompt 0とプロンプト集を用意したら、あとは月次のルーティンに落とし込むだけです。
- Week 1: 前月インサイト分析、翌月4本の投稿ドラフト作成と予約配信(所要30-45分)
- Week 2: 写真10-20枚追加(店主撮影)、Q&A棚卸し(所要30分)
- Week 3: 競合店3-5店の動向チェック、メニュー・属性更新(所要20分)
- Week 4: 口コミ返信のまとめ消化20-30件(所要45-60分)
合計 月2-3時間。業者の月3-5時間より短くなる理由は、MTG・レポート・電話説明が全部消えるからです。
セキュリティ面の余談を1つ。Claude ProやClaude APIキーを店舗運用に使うなら、認証・権限管理のベストプラクティスは押さえておくのが安全です。私はMCPセキュリティ実践ガイドでこの辺の運用パターンを整理しました。店舗のGBP管理権限とAPIキーを分けて管理するだけで、退職スタッフ経由の事故はかなり潰せます。
「業者を切る前に見積書を分解する」だけでも半分勝ち
ここまで読んで「まだDIY切替は怖い」という店主も多いはずです。それでも、次のアクションだけは今週やる価値があります。
- 現在の代行業者に「使っているツールのベンダー名と単体料金」を聞く
- 「月の作業内訳を、項目別×時間で出してもらえますか」と依頼する
- 出てきた数字を、この記事の表と突き合わせる
明示的に答えてもらえない項目があるなら、それが業者のブラックボックス部分です。中央値月3万円のうち9割が人件費・利益という構造を知っているだけで、「もう少し値下げできませんか」「ツール代を分離した請求にできますか」「投稿だけは自社でやるので減額できますか」の交渉が初めて成立します。
DIYに切り替えるかどうかは、その交渉の結果を見て決めても遅くありません。ただし、Claude+GBP直運用の月4,500円という選択肢が現実的に存在する事実は、業者との会話のフレームを永久に変えます。
もっと深掘りしたい方へ
この記事は書籍の一部を抽出したものです。3業種プロンプト集の完全版(飲食4ケース+美容3ケース+治療院4ケース+接骨院2ケース)、GBP最適化7手法の詳細運用、業者ツール32社の機能カタログ、副業MEO代行の始め方までを網羅した 実店舗オーナーのためのAI MEO・LLMO実践ガイド に、完全な運用体系をまとめています。
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